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調剤薬局社畜伊藤君(30歳)は管理職になるため転職した

私の周り薬剤師の友人が何人かいて、いろんな理由で転職する人は多いことを知っています。

しかし、中学校からの友人である伊藤君(仮称・当時30歳)を見ていると、どんな理由でどこに転職するかは人それぞれなんだなと考えさせられました。彼の転職事例をご紹介しましょう。

キャリアアップで調剤薬局へ

伊藤君は子供の頃から計画的に何事も進められるリーダー的な存在で、彼自身の頭の中に描かれているキャリアアップも、やはり計画的なステップアップが描かれていたようです。

資格を取得してからは自宅から通いやすい場所にある調剤薬局へ就職し、その後、より専門的な知識を学びたいと専門病院のそばにある調剤薬局へ転職していました。

彼の場合、仕事を辞めたいとか社畜状態から脱出したいというネガティブな理由ではなく、ほかにやりたいことがあるからそれができる職場で働くという、とてもポジティブな理由なんですよね。それがとても印象的です。

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そんな伊藤君が再び転職しようと考えている時に僕はちょうど彼と飲む機会があり、その時にはキャリアアップで管理職的な仕事に挑戦したいと言っていました。

しかし実際に話を聞いてみると、仕事探しの理由は決してポジティブなわけではなく、毎日残業が多くて家にもあまり帰れないとか、上司の都合で振り回されることで精神的なストレスを抱えているという理由も持っていることが分かりました。社畜ですよね。

彼はもともとポジティブな人なので、あまり社畜のグチは言いませんでしたが、彼が疲れ切った顔をしていたので、なんとなく労働環境が僕にも想像できたほどです。

社畜な環境で働いている人は多いと思いますけれど、そんな環境でも伊藤君は「どうせ辞めるなら逃げるのではなく、管理職という立場で環境改善に貢献できる職場で働きたい」と言っていました。どんな時でもポジティブな伊藤君、さすがだなと思いましたね。

目標は管理職

伊藤君の仕事探しでは、職場の規模に関係なく、そして引越しもいとわず、とにかく管理職として働ける調剤薬局ネットワークに限定して探したそうです。

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彼の場合、いろいろなアドバイスを受けながら長く続けられそうな職場を探していたこともあり、薬剤師専用の転職サイトを利用したのですが、最初のサイトは担当者の対応がイマイチだったので他にもいくつか登録して、いろいろな方法で仕事探しをしたようです。

やはり多方向からアプローチすると選択肢が多くなりますし、伊藤君の場合にはもともと優秀でしっかり者なので、比較的早い段階で仕事のオファーをもらえたようです。

ただし、自宅からは通勤しにくい距離だったので、引越しすることになりましたが、伊藤君はあまり抵抗がなく、サッと身の回りのものをまとめて引越ししたようです。私が手伝おうかと聞くと、業者が全部やってくれるし、退去時の掃除だけしたいから掃除機を貸してくれと言われ、掃除機とモップを持って空っぽの伊藤君宅に行ったのを覚えています。

新しい職場でのチャレンジ

伊藤君が転職した新しい職場は、比較的大手の調剤薬局のネットワークで、彼は特定の店舗で働くわけではなく、いくつかの店舗をまとめる地域リーダー的な仕事です。

それまでの職場と比べると、ただ調剤業務を黙々とこなすだけではなく、それぞれの店舗ごとに抱えている問題点を解決するべく奔走したり、薬剤師にとって働きやすい環境づくりや人事的な業務もできるため、大きなやりがいを感じられると言っていました。

しかし、勤務時間がかなり増え、毎日ほとんど終電での帰宅になったそうです。

彼は「帰宅時間が遅くても、自分で選んだことだとスンナリ受け入れられるけれど、上司の都合で振り回されていた以前の職場だったら受け入れられなかった。」と言っていました。

これから多忙を極める環境の中で、彼がどんな決断をしてどんなキャリアアップをしていくのかは私にはわかりません。しかし、自分がやりたい事に筋が通っている伊藤君なら、きっとこれからもプラス思考でキャリアを積んでいくのだろうなということは想像できます。

私自身、仕事が忙しくなると、辞めたいなと思うことは何度もありますし、そういう気持ちを持ったことがない社会人って正直いないと思います。

でもそこで、辞めたいからという理由でほかの仕事を探すのか、それとも自分で選んだ道だからとモチベーションを上げるのか、どちらがその時の自分に良いのかなということを考えるようになりました。これは伊藤君のおかげですね。

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