薬剤師の平均年収はいくら？年収800万円以上もあり

薬剤師に限らず、転職の際に最も気になる要素の一つが年収ですね。ここでは気になる薬剤師の年収に注目してみましょう。

一言に薬剤師の平均年収といって、職場や勤務形態、年齢や性別によっても様々に分かれます。

薬剤師は売り手市場と言われていますが、その実態はどうなのでしょう。具体的に平均年収やボーナス、手取り額などを見ていきましょう。

薬剤師全体の平均年収

平成27年度の薬剤師平均年収は590万円(ボーナス含む)となっています。

これは年齢、性別、勤務形態、役職など全てをひっくるめた総合的な平均年収です。

税引前の平均年収なので、手取りはもう少し下がります。

平均月収

平成27年度人事院発表の薬剤師平均月収は次の通りです。

給与：36.9万円(税引き前)

時間外手当：39,839円

通勤手当：16,789円

薬剤師のボーナス

給与4ヵ月分のボーナスと考えると、年間148万円のボーナスとなります。

薬剤師の年齢別平均年収

月給とボーナスに分けて薬剤師年齢別の平均年収を見てみましょう。

年齢	推定年収	推定月収	推定ボーナス(年間)
20～24歳	336万円	21万円	84万円
25～29歳	420万円	26万円	104万円
30～34歳	460万円	29万円	115万円
35～39歳	520万円	33万円	130万円
40～44歳	590万円	37万円	145万円
45～49歳	660万円	41万円	165万円
50～54歳	710万円	44万円	178万円

薬剤師の職場別推定年収

薬剤師といっても働く場所によって大きく平均年収が異なります。

代表的な製薬会社薬剤師、病院薬剤師、調剤薬局薬剤師、ドラッグストア薬剤師に分けて見てみましょう。

薬剤師の職場	年収レンジ
製薬会社	500万～1000万
病院	300万～800万円
調剤薬局	350万~1000万
ドラッグストア	400万円～700万円

 

製薬会社の薬剤師推定平均年収(450万～1000万円)

薬剤師の年収では製薬会社が最も高給となります。

推定平均年収：450万～1000万

仕事内容や配属先によっても幅は広いですが、大手製薬会社の研究職の場合は800万円代が多いようです。

ただし、その分求められるレベルも高いです。

特に製薬会社の研究職は、大学院卒が前提条件で、採用枠が極めて少ないため狭き門です。他にもRO（受託臨床試験実施機関）もしくはSMO（治験施設支援機関）が当てはまります。仕事内容としては臨床開発モニター（CRA）、治験コーディネーター（CRC）として、医療機関の臨床開発や、製薬会社が実施する新薬開発の支援や研究を行います。

実状として、大手製薬会社の薬剤師研究職は東大や京大卒で博士号を持つ人が多数就職しているのが現実です。ハイレベルな争いとなります。

その他にも製薬会社で薬剤師が活躍できる職種としてはMRがあります。営業職に近い職種ですが、成果に紐づいて収入も上げやすいのが特徴です。

年収800万円以上の高収入薬剤師を目指すのであれば、製薬会社などの企業薬剤師を目指すのが最もポピュラーでしょう。

病院の薬剤師推定平均年収(300万～800万円)

病院の薬剤師と言えば聞こえは良いですが、実はそこまで高給は期待できない職場であることが多いです。

病院で働く薬剤師の年齢別平均年収を見てみましょう。

推定平均年収：300万～800万

上記の平均年収ですが、昇進は加味されていません。

同じ病院薬剤師でもキャリアアップできれば年収は上がります。

役職別病院薬剤師の平均年収

役職は病院によっても異なりますが、一般的な病院の役職別平均年収は次の通りです。

主任	400万円～450万円
調剤部門長	550万円～600万円
薬剤部長	700万円～800万円

病院薬剤師の場合、しっかりとしたキャリアプランが年収アップの鍵になりそうです。

調剤薬局の薬剤師推定平均収入(300万~1000万)

推定平均年収：300万～1000万

これまた幅が広いですね・・・。

管理職になると年収800万円以上も有り得ますが、中央値としては350万円～480万円あたりが実態のようです。

病院と同じく、役職によって大きく収入は異なります。

主任	300万円～350万円
課長	380万円～420万円
部長	450万円～500万円
局長	550万円～650万円
本社管理職	700万円～1000万円

ドラッグストアのようなハードワークな勤務先が少なく、仕事内容も調剤業務中心と落ち着いて働きたい人には適しています。

ドラッグストアの薬剤師推定平均年収(400万円～700万円)

意外と高給なのがドラッグストアの薬剤師です。病院や調剤薬局よりも役職次第では平均年収が高い場合があります。

推定平均年収：400万～700万

これまた平均年収は約400万円から700万円と幅がありますが、店長クラスになれば700万円超というのが一般的です。

年代別の平均収入では25歳で約400万円、30歳で495万円、40歳で560万円と右肩上がりに年収がアップしていく点にも注目です。

パート・派遣薬剤師の平均年収は？

上記までの平均年収は基本的に正社員の場合でのお話です。

では最近人気になっているパートや派遣での薬剤師の場合はどうでしょうか。

パート薬剤師の場合

平均年収：80万円～150万円

これはあくまでも目安です。勤務時間によって大きく変わります。

ただ、コチラの記事にも書いたように、薬剤師のパートやアルバイトの時給は、一般的なパート・アルバイトに比べて1000円程高く、時給は1500円～3000円というレベルです。

派遣薬剤師の場合

平均年収：400万円～500万円

1日8時、週5で働いた場合、手取り30万円に達することもあります。

※薬剤師のパート・派遣など勤務形態の違いの詳細はコチラの記事を参照

地方で働く薬剤師ほど高給になる？

薬剤師は都市部より地方の方が高給になりやすい、という他の業種とは少し変わった特徴を持っています。

これは2006年に薬剤師国家資格取得の条件が6年制大学卒業と変更されたことに起因します。これにより、地方の薬剤師不足が進むようになり、地方では喉から手が出るほど薬剤師が欲しいのです。

そのため、六大都市(東京23区、神奈川県横浜市、愛知県名古屋市、京都府京都市、大阪府大阪市、兵庫県神戸市)を以外の地方での薬剤師求人ではかなり高額の給与を提示している場合が多くあります。

役職無しの一般薬剤師でも平均年収600万～700万、派遣やパートでも時給3000円以上といった好待遇です。

年収目当てに無理に地方へ引っ越す必要もありませんが、地方への引っ越しをい問わなかったり、近隣の県へ勤務可能であれば、地方で働く薬剤師というのも選択肢に入れておくべきだと思います。特に好待遇なドラッグストアや調剤薬局の求人は豊富です。

薬剤師専門の転職サイトに登録

薬剤師の転職を考える際に自分の年収は外せない条件ですね。

せっかく薬剤師の資格を持っているのであれば薬剤師専門の転職サイトに登録して転職・求職活動を行いましょう。

また転職エージェントを活用すれば、各企業の採用担当者や現場担当者からヒアリングしている情報はもちろんのこと、実際の転職者からの情報提供などもしっかりとデータが蓄積されています。詳細を知りたい企業名を伝えればすぐにその内情を詳しく教えてくれ、転職活動の大きな参考情報となります。

こちらの記事にも書きましたが、薬剤師転職に強い転職エージェントとしては、下記の３社が挙げられます。

1. 薬キャリ
2. マイナビ薬剤師
3. リクナビ薬剤師

まずはこちらの3つの転職エージェントに登録し、情報収集をすると、企業毎のより詳細な情報を得る事ができるので、積極的に活用しましょう。