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ストレスと過労で仕事を辞めたエンジニアのS君の辞め方

当サイト管理人の友人S君(当時28歳)が会社を辞めた時の話です。

S君は東証一部上場の某IT企業で働くネットワークエンジニアでした。ネットワークエンジニアとは、IT関連の中でもサーバーの構築や社内システムネットワークを構築したり、セキュリティ構築をしたりと、システムのハードやネットワーク周りに関する仕事です。

その分緊急性が高かったり、システムの稼働に直結したりと、なかなかシビアな職種でもあります。そんなネットワークエンジニアのS君は当時28歳。世間的にはまだまだバリバリ働き盛りの若者です。

 

お人よしで断れない性格

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S君の人柄はとても優しく、人から頼まれると断れない性格です。「本当は早く帰りたいけど・・・」と思いながらもついつい先輩や上司、取引先からの仕事を受けてしまうタイプです。

そんなこんなで帰りはほぼ毎日終電。徹夜もちらほら・・・。月の残業時間は実態として余裕で平均150時間越えです。

一部上場企業としてはあるまじき勤務実態ですが、IT社畜の実情はそんなもんです。

 

こんな仕事辞めたい・・・」「ちょっと休みたい・・・」そんな事を想いながらも中々言えず、身体に鞭を打つ日が続きます。

 

ストレス性帯状疱疹を発祥

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そんなある日、とうとうS君は身体に異変を感じます。手の震えと目まいが止まらないのです。明らかに睡眠不足と過労から来ているものでした。

これはヤバい・・・。さすがにそう思ったSさんは外出先から上司に電話します。

「(中略)すみません、身体がこんな状態なので、今日は帰らせてもらえないでしょうか。」

ちなみにこの時既に22時過ぎ。

そして上司からの返答が来ました。

「それ今日中だから終わるまでダメ」

 

この時S君は悟りました。

あぁ・・もうダメだ。

翌日、S君はダウン。身体が全く動きません。そして会社とは音信不通。というか連絡できる状態じゃなかったみたいでした。

その後S君はストレスと過労による免疫低下で全身に帯状疱疹を発症。口の中まで全身じんましんと湿疹状態だったそうです。

食事もろくにとれず、生命の危機を感じる状態が2週間程続きました。

 

会社には行かずそのまま退職

こんな状態になるまでコキ使われた会社と、それを制御できなかった自分を恨みながら、S君はその後まもなく退職。

この時、S君がダウンした”あの日”の前日以来、一切会社には出向かずに辞めていきました

メールで事の顛末を詳細に人事部と上司に報告し退職の旨を伝えました。電話でのやり取りや、残業時間、労働状態、上司からの指示全てを詳細に報告しています。かなり強い意志が見られる文面でメールを送りつけたようです。また特に帯状疱疹になった時の写真が効いたようです。

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S君の状態考慮と、会社への悪評流布を恐れ、速効で退職手続き開始。退職届や離職の手続き関係の書類は全て郵送とメールでのやり取りでした。また会社へ返却が必要な物(社員証や会社資産)も全て事前に調査済みだったので、全く滞りなく手続きが完了しました。

ちなみに辞める際に参考にしたのはこの本だったようです。

労基法上最短の2週間での退職が成立しました。

 

“円満退社”というわけではありませんでしたが、S君にとっては会社ともめることもなく、最速での退職となり結果的によかったそうです。

 

会社に行かず辞めるポイント

今回S君が病気により辞めた背景には「もうあの会社には行きたくない!・・・というか行けない精神状態」であることと「辞める理由とこれまでの経緯を詳細に記録できていたこと」です。

ここまで精神的にも身体的にもボロボロになりながら続ける理由はありません。そんな会社とっとと辞めましょう。

また残業時間や労働状況、上司や会社とのやり取りを自分で記録しておくことはやはり重要です。正式な書類に記録する必要はなく、ノートやメモ帳に記録すしておくだけでも違います。仮に会社側と争いになった場合(裁判や労基法違反など)、そのメモ張の手書き記録でも十分な効力を発揮するからです。

 

その後S君は転職

もといたIT企業を辞め、S君は1ヵ月程療養を取りました。

その後S君は転職活動を行い、地元のメーカー企業に転職。

元々大学で専攻してた分野の商品開発に力を入れている企業に営業として活躍しています。転職後の会社は、以前の大手企業とは異なり、社員数十人規模の中小企業です。そこの社風と人柄、職場環境とやりたい事がうまくマッチし、現在は健康的に仕事をしています(笑)

ちなみにそこの会社は副業もOKだそうで、収入は以前の職場よりかなり上がったようです。

 

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