TOEIC800点以上を条件にしている会社もありますが、外資系へ転職する場合、実際はどの程度の英語力が必要なのでしょうか。
外資系企業に転職後も今の英語力で通用するかということを不安に思っている方も多いのではないかと思います。
TOEICスコアは高いほうが有利？
スコアはスコアなので、低いよりは高いほうが選考上有利なのは当然です。ただ、スコアが有利に働くのは書類選考までだと考えてください。
応募者が多い外資系企業では書類選考段階でTOEICスコアによってはじかれてしまうこともよくあります。つまり足切りです。あくまでも足切りなので、そのスコアだけでその後の採用可否が判断されるようなことはありません。
そして、書類選考を通過して面接ともなれば、TOEICスコア自体はあまり意味を成しません。英語を使えることをアピールしたいのであれば、そこで実践的に英語でしっかりとコミュニケーションが取れるかどうかといった点や、過去の職歴や経験、持っているスキルなど、ビジネス上の能力をいかにアピールできるかのほうが重要となってきます。
TOEICスコアだけであれば参考書や練習を重ねることでいくらでも伸ばすことができますが、実践となると、これまでの経験やスキルが大きく影響してきます。
TOEICのスコアが満点でも、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力が低ければ「英語で仕事ができる」ということにはなりません。
どの程度のTOEICスコアが必要か？
とは言ってもスコアはスコアとして、ある程度英語を使った仕事の指標、目安として考えることができます。そのためのスコアですから。
外資系企業に転職をする場合、どの程度のTOEICスコアが求められるのでしょうか？
もちろん、大切なのはスコアそのものではなく、実践で使えるかどうかです。スコア別の仕事内容をざっくりまとめると次のようなイメージです。
- 英語業務で最低限必要： 700点以上
- メール、電話対応など初歩的な業務： 700点～800点
- 社内、社外の英語でのコミュニケーションが可能な業務： 800点～900点
- 英語を強みとした仕事でアピールできる：900点以上
最低限は700点以上
まず、外資系企業にて英語を使った仕事を行うには最低限TOEIC700点以上は必要と考えましょう。というか最低ラインです。
700点以下の場合、英語を使用した業務は難しいと採用時点で判断されてしまうと考えてもよいでしょう。700点以下の場合は下手に履歴書や面接時にスコアを明かさないほうがよいです。
700～800点以上の場合
定型文を使用したり、調べながらやり取りが可能なメールや、取り次ぐ内容が決まっている事務的な電話等であれば、突出して高い英語力を必要としないので、700点～800点程度のスコアがあればアピールポイントにはなります。しかし、これもまた微妙なラインでしょう。
800～900点の場合
外資系企業において、英語をフルに活用した仕事を行う場合、TOEICスコア800点というのは「強み」にはならない場合が多いです。
800点～900点はあくまでも「普通」。社内・社外で通常のコミュニケーションにおいて問題なく意志疎通ができるレベルという認識です。
ちなみに当サイトの管理人の数年前のTOECIスコアは860点↓
この辺のレベルです。コミュニケーションのツールとして使用できる程度です。
(これでも頑張ったんですが、英語での会話は得意だけど、書いたりするのは苦手です(笑)
900点以上からようやく戦力？
社内・社外問わず英語におけるコミュニケーションが日常的に必要で、仕事の戦略や意思決定、取引先との折衝当に英語で関わる場合や、ミーティングやレポートで英語を使用する必要がある場合には、できれば900点かそれ以上の英語力が欲しいところです。
900点以上、またはそれに準ずるレベルでようやく「強み」としてアピールできるラインでしょう。
大事なのは「何ができるか」
外資系企業での転職を考える場合、採用担当者は「英語」という観点で何を考えているのでしょうか？
それは、「英語ができるのは前提で、その上で何ができるのか」という事です。
実際のビジネス上の経験やスキルをアピールし、いかに自分を採用した方がよいかを示す事が出来なければ、いくら流暢な英語を話していたとしても何の意味もありません。
逆に、企業が求める経験やスキルとぴったりマッチしている人材であれば、多少英語力が低かったとしてもそれは入社後の語学研修でカバーできるので問題ないと考えている外資系企業も多数あります。
TOEICスコアは低いより高いほうが有利ですが、スコアはあくまでも書類選考までの材料であり、指標でしかありません。英語力はあくまで前提であって、外資系企業が本当に欲しいのは、あなたが「何ができるか」である事を理解しておきましょう。
